흰민들레 발아 조건

공통 : 흰민들레는 광발아 종자이고 저온을 꼭 거쳐야 하며 당년 채종 씨앗은 발아하지 않는다. 이를 타파하려면 저온저장을 하여 휴면타파(춘화처리)처리를 하여야 한다. 파종 후 대략 20일 정도가 지나야 싹이 튼다. 기온은 15도 이상이 되어야 한다. 또한 뿌리가 남아 있으면 계속 번식이 가능하다.

 

방법 1

https://blog.naver.com/exsol/221243192479

 

봄과 가을에 파종가능, 기온이 따듯해지는 3월경부터 시작

1. 냉장고 냉장실에 2주정도 보관

2. 냉동실에 3~4일 보관

3. 물에 불려서 싹을 튀운다.

 

씨앗을 심을 때는 흙을 덮지않고 물을 충분히 준다. 마르지 않게 지속적으로 물을 준다.

 

방법 2

https://blog.naver.com/navkts/221320102835

 

1. 물에 씨앗을 담궈서 2일정도 불린다.

2. 물을 제거한 후에 냉동실에 4시간정도 둔다.

3, 포트에 옮겨 심는다.

 

水耕栽培

 

水耕栽培、15週目。最後の悪あがきをしてみました

IMG_3163.JPG9月も中旬になり、ビニルハウスでもないウチのトマトは、おそらくあと2ヶ月くらいで枯れると思います。
しかしトマトはまだまだグイグイ成長し花も咲くものの、いまいち実がなりません。
そこで、ホームハイポニカを購入したごきげん野菜さんに、このまま育てていっても大丈夫かメールで質問してみました。
もちろん前回の13週目のブログもお送りしました。こういうときに丁寧に対応していただけるのは良いですね。


 
ごきげん野菜さんのアドバイスとしては、まとめると、

 

  • 暑すぎると花が弱り、花粉が少なくなったり、不稔になったりで着果率が悪くなる。大玉トマトの方がその傾向が強く、真夏には着果不良を起こす
  • こちらにいろいろな着果方法を記載しているが、猛暑が原因で着果していないのであれば、振動受粉や手でつまんで受粉しても着果しないかもしれない。一番確実なのはトマトトーンというホルモン剤をできれば早朝の涼しい時間帯に霧吹きで花に吹きかける方法がある
  • 今の状態ならまだ脇芽を伸ばしていてもよい。重なって光が当たらないような葉は早めに取ってもらうといいが、絶対葉を取らないといけない訳ではない

ということでしたので、とりあえずこれまでどおりこのまま放任しつつ、人工授粉をすることとしました。
実は先週にこのメールをもらい、空いた時間に指で人工授粉をやっていたのですが、目に見えた効果が得られずにいました。
そこで、以前からいろんな人に教えてもらっていて、ごきげん野菜さんにも使用をオススメされていた、『トマトトーン』というホルモン剤を使用することにしました。
残り少ない日数でなんとか収穫量を上げるための、最後の悪あがきです(ホントは、夏前に躊躇せず使えばよかったんですけどね)。
 
住友化学園芸 トマトトーンスプレー 420ml
IMG_3160.JPG
 
今週の全景です。日差しの関係でいつもの正面からだと逆光になるので、斜め45度から撮影。順調にワサワサです。いやはや、3ヶ月でトマトがこんなに大きくなるとは。
IMG_3159.JPG
 
トマトトーンは、対象となる花房にのみ1回噴霧すればいいそうです。逆に言うと他の部分にはかからないように注意しないといけないとのこと。なので、写真のようにビニル手袋をし、対象の花房だけにかかるようにして、プシュ!と1回かけました。
左手のビニル手袋でのカバーと、右手のトマトトーン噴霧で両手がふさがっているので、それらが一緒に写っている写真が撮れません。
IMG_3163.JPG
 
花房には、しっかり咲いている花と、これから開こうとしている花とが混在しており、なかなか分けてかけることが難しいので、ひとまず全体的に軽くかけていきました。
トマトトーンをかけた花房とそうでないのが区別できるように、とりあえずポストイットで目印を付けています。
IMG_3166.JPG
 
そうやって目につく花房に次々とトマトトーンをかけていきました。最終的に15くらいのポストイットが付きました。意外と多くの花房があることに気が付きました。
IMG_3169.JPG
 
しかも、よくよく見ていくと、自力なのか指での人工授粉が効いたのか、自分で実をつけ始めている花房がいくつかありました。コレは嬉しい。こういった花房にはトマトトーンはかけず、このまま成長を見守ります。
IMG_3167.JPG

IMG_3170.JPG
 
果たして今後、枯れるまでに収穫を迎えられるでしょうか。トマトと、トマトトーンのチカラに期待します。
 
さて、その他の植物をご紹介。
まずスイカの後に設置したペピーノは、日当たりのせいかもしれないけど、それほど伸びてません。でもついに新しい花をつけはじめました。右側の白と紫の花です。
IMG_3171.JPG
自作水槽の、ペパーミントとバジルも絶好調。特にペパーミントは、週に2、3回モヒートを作るときに必ず葉っぱを取って入れています。ミントの葉が入ると、モヒートの味が一段と濃くなりおいしくなります。バジルは先日パスタを作った時に刻んで散らしてみました。これも香りが立って良いですね。
IMG_3172.JPG
 
 
 

 

 

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  2 comments for “水耕栽培、15週目。最後の悪あがきをしてみました

  1. 2014/09/18 at 18:05

    いろいろな野菜に挑戦されているのですね!
    ブログ始めて拝見させていただきましたが
    これからも楽しみにしています!

    • Daisuke Miyata
      2014/09/28 at 20:01

      どうもありがとうございます。秋冬野菜も始めましたよ。ご笑覧ください。

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清浄野菜の特徴

植物工場1

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  • 2018/05/18

足掛け30年、植物工場がようやく「もうかる事業」になれたワケ

国内最大級のプラント製造企業に聞いた

登場から30年がたち、植物工場で栽培された野菜をスーパーでも見かけることも珍しくなくなった。植物工場に関しては、一時は政府からの補助金もあり、企業の参入が活発だったものの、撤退したところも少なくない。植物工場には欠かせない水耕栽培の草分け的存在であるM式水耕研究所をグループ会社に持ち、国内最大級の植物工場プラント製造会社である三進金属工業 専務の新井宏幸氏は「次世代農法として注目を集めた植物工場ブームは現在3回目に突入しています」と話す。同氏に植物工場が歩んできたこれまで、植物工場と遊休資産活用・障害者雇用の関係、今後の可能性を聞いた。

中森 勇人

 
画像
三進金属工業の大規模多段ラック
  

「植物工場」30年の光と影

 植物工場の歴史は30年前にさかのぼる。その進化の過程は3つのステージに分けて考えることができる。 

 第一次植物工場ブームは1980年代。1985年に開催されたつくば科学万博で日立製作所が展示した人工光型モデルプラントに代表される。 

 同年には千葉県のショッピングモール、ららぽーと船橋ショッピングセンターの食品売り場に植物工場が併設され、売り場の窓から工場見学ができることや目の前で作られた野菜が即売されることなどで話題を集めた。 

 当時の光源は高圧ナトリウムランプで、一段棚の平面栽培。産官学の学者が集まり、日本植物工業学会が設立された。この時期は実用に向けての黎明期だといえる。 

 第二次植物工場ブームは1990年代。マヨネーズの拡販のため、キユーピーが植物工場のユニット販売を始める。光源は同じく高圧ナトリウムランプだが、栽培ベッドをV字型に配置、底面からの噴霧水耕やFRP成型パネルによる組み立て型にするなどの標準化を行い、日に500株を生産できるシステムとして市場導入を行ってきた。 

 1992年には農林水産省も新たな生産体系として植物工場普及を支援。施設費補助事業が立ち上がり、施設数が増加していった。 

 翌年には川鉄ライフ(現JFEライフ)が米国から技術導入をした太陽光併用型をシステムとして販売開始。生育に従って株間を広げる自動スペーシングシステムも注目を集めた。 

 1998年には前出のキユーピー福島県白河市の自社工場内に日産5000株の大型プラントを建設。サラダ菜、リーフレタスなど4品目に絞り込み、人員15名で年商を2億とし、採算ベースにのせる取り組みとなった。 

 また、このころから蛍光灯利用の多段式が登場し、床面積効率が飛躍的に向上する。日立製作所、日立プラント、三菱電機中部電力などがこの方式を取り入れるが実用には至らず、ベンチャー企業が開発を手掛けるも多くは撤退を余儀なくされた。 

 現在まで継続しているのは1995年に建設された山形県米沢市の安全野菜工場。ここでは品目を焼き肉店直売の株採りサンチュに特化することで現在まで継続運営されている。 

 第三次植物工場ブームは2000年代。日産1万株の多段式大型プラントも出現し、2010年には国の成長戦略に植物工場が記載された。 

photo
三進金属工業 専務 新井宏幸氏
 そして現在、経済産業省農林水産省による千葉大大阪府立大、愛媛大などを中心に企業が集まり、オープンイノベーション型拠点整備事業が展開され、研究開発が加速。さまざまな支援策が後押しとなり、工場開設が増加する第三次ブームとなっている。 

 最近の状況について新井専務は「6~7年前までは植物工場といえば『もうからない商売』の代名詞のようでしたが、天候不順による野菜価格の高騰や安全志向の高まり、LEDの導入によるランニングコストの低減などが後押しとなり採算どころかもうけをもたらす存在になりつつあります。何より計画生産により、約束した野菜がコンスタントに届くという魅力は何物にも代えられません」と語る。 

  

植物工場は「遊休資産活用」の手段としても広まる

 植物工場のほとんどの施設の構成要素は栽培施設と建屋に分かれる。栽培施設は栽培棚やベッド、パネル、溶液制御などの設備に加え光源装置、空調設備、データ収集などの制御装置、冷蔵庫や包装機などの周辺装置、肥料や包装資材などの消耗品で構成される。 

 建屋については遊休施設の活用により、初期費用のコスト削減が見込まれるのだという。 

 福島県会津若松市にある富士通の植物工場がいい例だ。富士通リーマンショック以降の半導体の減産により遊休資産にかかる年間数千万円の固定費を減らすため、クリーンルームを有効活用。2013年に新規事業として植物工場ビジネスに参入した。 

 システムに自社開発の食・農クラウドAkisai(秋彩)を導入するなど、野菜生産の場としてだけでなく、ソフトの拡販、機能改善の実証工場として位置づけている。 

 オリックスの子会社、OAファームでは兵庫県養父市の廃校になった小学校の体育館を改装。2015年3月から蛍光灯を利用と8段×11列の多段式栽培棚を設置し、日産3000株の出荷している。 

 ここではフリルレタス、プリーツレタス、サンチュの3種を栽培。阪神間の飲食店の他、オリックス不動産の商業施設を通じて全国に販路を拡大しているのだという。 

 多くのプラントに関わってきた新井専務は「遊休設備を活用することで初期費用を大きく抑えることができます。日産5000株クラスの植物工場の場合、建屋の建設と栽培施設にかかる費用はざっと見積もって5~6億円。これに対して既存の建屋を活用すれば2~3億のコストを抑えることも可能ですね」と話す。 

【次ページ】障がい者雇用の場としても注目を浴びる植物工場

農業・漁業・林業 ジャンルのトピックス

農業・漁業・林業 ジャンルのIT導入支援情報

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農水産業に マイクロバブル装置を 提供

 
有機溶剤の 排気処理, 近隣への 悪臭, ミスト, 粉じん,ダスト飛散対策を実現。『ジオクリーナ』が 100を 超える工場で 選ばれています。 

農水産向け「ジオプラント」

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  • 農水産向け「ジオプラント」


水産業に マイクロバブル装置を 提供

農業向け       

養液による 栽培が 増えています。 メリットは、

① 出荷の コントロールがしやすい

② 気象原因による 影響を 調整できる

③ 連作による 障害が起きにくい

④ 雑草や 病害虫対策になる

⑤ 付加価値の高い 作物の生産

⑥ 重労働からの 解放

などで、就労者人口の 減少や 高齢化により コントロールしやすい 農業に

目が 向いているようです。

反面、

① 設備 諸経費がかかる

② 大規模農業に 向かない

③ 台風、大雪など 自然災害の 影響を受ける

など、むずかしい点もあります。

■養液栽培の 注意点    

養液による栽培(水耕栽培)では、液中の 酸素濃度が 重要なポイントとなります。

作物は、根から 水と 栄養を 採っています。水溶液中の 酸素濃度が 下がると、

養液の 吸収力が 弱ってしまい、植物ホルモンの 生成異常が 発生します。すると 根腐れ

菌による 発病がおき、最悪、枯れてしまいます。

■効果について      

マイクロバブルによる 効果は、当たり前のように 報道などで 目にするようになりました。

① レタス水耕栽培で 成長が早くなった ・・・Aさん

② 路地野菜の 成長が早く、病害虫に 強い ・・・Bさん

③ トマト収穫量が 増えた ・・・Cさん

④ イチゴの 収穫量や甘さが 増えた ・・・Dさん

マイクロバブルは 根の成長、葉、茎の大きさや ドライ時の 比重値が20%~50%

アップしています。また、収穫期間の 短縮が 可能で、年間の 収穫回数が 増えています。

バラ育成
消毒用にバブル水を噴霧

ひと株に 1輪を咲かせる  花の大きさ、色合いの変化

カーネーション、温室栽培     消毒に散布

 

■マイクロバブルの 特性、仕組み           

1.溶存酸素供給・水質浄化・土壌改良  

マイクロバブルは、非常に 小さな泡で、肉眼で 見ることが 出来ません。小さい泡は、その体積あたりの 表面積が大きくなり、かつ周りの表面張力の 力が 強くなります。 そのため培養液中の マイクロバブルに液中の養分を吸着し、植物に吸収されやすい状態を 維持します。

また、負に 帯電する 性質を持っており 水中の(+)の溶解物(液肥、ミネラル)等を 吸着します。   通常、溶解物は小さなかたまりで 溶け込んでいますが、マイクロバブルの力で さらに細かく 分解され   水中に 溶解し、 根から 大量の 酸素とともにこの 養分も 吸収さて行きます。 植物の生理活性化を 促すという 特性があり、菌や ウイルスは、不活性化されていきます。       マイクロバブルの 特性と その活用

2.病害虫対策が基本

作物の 病気は、原因となる 病原菌が 根や 茎、葉から 侵入して 増えていきます。代表的な 萎凋病では   次第にしおれ 枯れてしまいます。また、軟腐病は、白腐(しろぐされ)病、腐敗病などと よばれ、病患部から 軟らかくなり、株全体が ドロドロになり 腐って、ひどい 悪臭をだすようになります。

病原菌は、いずれも 土の中で生存し、傷口から入るので、害虫の 食べキズから 入らないよう 傷をつくらない 害虫駆除や 卵への 対策をする 必要があります。

マイクロバブルには、気泡が 消えるとき 圧壊作用による力、フリーラジカルの 力が生まれ、実は、除菌効果も 発揮すると 言われています。きわめて 高い殺菌効果を示すことが 明らかになっており、有害な   疎水性物質(皮脂成分)を 吸着、分解、消滅が 出来るものと 解釈しています。

また、粒径が 極小なので 汚れ部分の吸着、分解に 効果的で、水耕栽培パレット、タンク等の 洗浄にも   役立ちます。

有害ウィルス、微生物殺菌、消毒などには、殺菌作用の高い オゾン(O3) をMB  化して,培養液中の   植物病原菌を 効率良く 殺菌する手段も 実現可能です。

3.ジオプラントについて

マイクロバブルを 生成し 水耕栽培の 養液タンクに 注入する 装置です。 複雑なことは、 ありませんが成果が発揮されるかは。

装置の大きさや 使い方、さらに観察が必要で、ご支援します。

装置自体 目安 75万円位 費用がかかるので、高付加価値、高品質作物の 栽培向きです。

  マイクロバブルで 成長, 保存,抗菌対策なら「ジオプラント」が活躍します。

      

4.害、益の区別について

注意すべきは、水耕栽培液肥は、メーカーが 植物の 生理障害が 発生しにくいように、含まれる 元素の 成分バランスを 整えています。 マイクロバブルを 注入することで バランスが 狂うことがあります。対象とする 植物により 症状が 異なることもあります。 また、益虫、益菌など 植物に プラスに 働くものも あるので これらを 消滅させず、 生かすことを 考えなければなりません。

マイクロバブルは、人からみて すべて 有益との 報告が 多いように 感じますが、危惧される 部分、未知な 部分もあると認識しており、将来にわたり 検証をして行く 必要があると考えます。    数値変化が見られるものは、B、Ni、Mn、Cu、Zn、Fe、F、Ca、Mg、Na、NO3 ・・・・等、多々あり調整と確認が必要です。

*注:育成に関わるデーターは、公開していませんので 個別にお問い合わせ下さい。

         

 

 

■お客さま専用 サポートデスク■TEL 03-3710-8808営業時間:9:00~17:20(土日祝休)

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本当に「未来の農業」を担えるのか?

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【植物工場】 本当に「未来の農業」を担えるのか?

葉菜類だけでは農業問題を解決できない
・最新技術を活用する農商工連携のシンボル
・全国に50カ所 これを3倍の150に
・莫大な設置や運営コスト
葉菜類だけでは需要拡大にむりが
・「食」の新しいビジネスモデルの一つか

 近ごろ、新聞やテレビで「植物工場」とか「野菜工場」について取り上げられることが多い。平成20年7月に「農商工等連携促進法」が施行され、農水省経済産業省は、農林水産業と商工業が連携して新たな事業に取り組む「農商工連携」を推進している。「工」の先進技術を「農」へ活用する植物工場はその「シンボル」(植物工場WGの報告書)と位置づけられ、日本の農と食の問題を解決する「未来の農業」などと、バラ色に描かれることが多い。だが本当にそうなのか?

◇最新技術を活用する農商工連携のシンボル

野菜工房の多段式栽培と大山社長 駅前ビルとか県の庁舎に「植物工場が」とか、植物工場のシステムを開発し商品化したとか、LED(発光ダイオード)で光合成を促進して機能性野菜を栽培とか、「植物工場」(野菜工場)に関する話題にふれる機会が多くなった。そして植物工場があたかも「未来の農業」を担うと思わせるような報道にお目にかかることもある。
 ではこの「植物工場」とは何か?
 農水省経産省による農商工連携研究会植物工場ワーキンググループ(以下「WG」、座長:高辻正基東京農大客員教授)の報告書では「環境及び生育のモニタリングを基礎として、高度な環境制御を行うことにより、野菜等の植物の周年・計画生産が可能な栽培施設」のことだという。
 そして、閉鎖環境で太陽光を利用せず栽培する「完全人工光型」と、温室などで太陽光の利用を基本として、人工光による補光や夏季の高温抑制技術などを用いて栽培する「太陽光利用型」(太陽光・人工光併用型を含む)の2タイプがある。
 この植物工場は、情報通信技術やLEDなど新たな人工光源、ロボット技術、ヒートポンプなどの開発や機能向上など「工業分野で生まれた先進技術を農業に活用」する施設園芸の「究極の姿」であり「農商工連携のシンボル」だという。
 とくに栽培環境と生育データの数値化・共有化をすすめることで、篤農家の栽培技術をモデル化し「経験と勘だけに頼らない…サイエンスに基づく農業」を実現し「農産物の計画的な安定供給、均一性の高い農産物生産に資すると期待」している。
 さらに農地である必要がなく、空き工場や体育館のような建物の内部に設置するので、「農業以外の業種からの参入も比較的容易」で「民間企業による農業参入の有力な選択肢の一つ」となり、それが製造業なら「計画的な生産・品質管理手法等、異業種のノウハウが広く農業に活用される」ことで「園芸農業の更なる発展を促す効果がある」という。

(写真)野菜工房の多段式栽培と大山社長

 

 

◇全国に50カ所 これを3倍の150に

 いまいくつの植物工場が稼動しているのだろうか。
 昨年11月に出された「植物工場の事例集」(農水省経産省)では、完全人工光型34カ所、太陽光・人工光併用型16カ所の合計50カ所(21年3月現在)の事例が紹介されている。WG「報告書」(21年4月)では、「3年後に3倍増」の150カ所にすることを目標として掲げている。
 栽培システムもさまざまで「7〜10くらいのパターン」があるのではとWGの事務局を務め事例集のための調査を行った三菱総研の伊藤保主任研究員は推測している。
 大雑把にいうと、水耕栽培のように養液を使うタイプと「人工土壌」を使うタイプがある。養液を使うタイプには、養液に浸けるタイプ(完全人工光型のほとんどの栽培システムはこれ)と間歇的に養液を噴霧するタイプ(キューピーのTSファームなど)がある。
 形状で分ければ、モデルルームなどでよく見かける「多段式」と、野菜を定植した1枚の生育パネルを斜めに立てかけた「三角パネル」(TSファーム)などがあるが、最近開発されているものは、効率よく収穫量が多い多段式がほとんどだ。
 人工光の照明も最新のLEDではなく、通常の蛍光灯か高圧ナトリウムランプだ。
 埼玉県秩父市で「野菜工房」を経営する大山敏雄社長の植物工場では、3段の栽培棚7列でリーフレタスなどを1日1000株出荷しているが、それに使っている光源は「LEDは良いがは高額だから使うことはできない」と白色蛍光灯が約1800本使われている。

 

◇莫大な設置や運営コスト

 実際に植物工場をつくるにはどれくらいの費用がかかるのだろうか。そして運営していくための経費は?
 野菜工房は設備に約1億円かかった。運営経費で一番多いのは人件費(週休2日で11名雇用)、次いで電気代で年間650万円、次が家賃、そして償却の順だという。
 野菜工房は、大山社長がキューピーの出身ということもあって、多段式だが噴霧水耕栽培でサラダのベースになる野菜に「無農薬・低細菌・低硝酸」という植物工場らしい付加価値をつけて、レストランや食品スーパーに直接販売しているが、景気の低迷もあり「経営的にはなかなか厳しい」のが実態だという。
 多段式の水耕栽培ユニットを販売している(株)アルミスによると、同社の6段栽培棚20台でレタスなどが1日250株程度(360日計算)出荷できる基本的なユニットの設置コストは、約1400万円(建物・内装・据付・運送・税は別)。そして生産コストは、1株約53円+7年均等償却(設備のみ)22円の合計75円だという。
 野菜生産と店舗販売を一体化させた生鮮野菜の製造小売ショップとしても注目されている(株)みらいの場合、20坪タイプで「初期投資が2000万円」プラス研修費や肥料の供給費用がかかると同社の関庄八マネージャー。この設備で、レタスが1日300株収穫でき、小売価格で1株200円(卸価格は何割か下げる)程度という。
 植物工場は季節や天候に左右されず、定時・定量・定質・定価格で安定供給が可能だということ、遊休工場でも空店舗でもスペースがあればどこでも設置できるというように地域や土地を選ばないこと、軽労働なので高齢者でも就業できるなどの利点がある。
 しかし、光熱費はビニールハウスによる施設栽培の47倍かかるという試算(WG報告書)もあるように、「設置や運営コストが莫大」にかかる。WGでは3年後に「生産コスト3割縮減」も掲げているがそう簡単なことではないだろう。

葉菜類だけでは需要拡大にむりが

 経営としての基本は、安定的な販路の確保により生産量を増やしていくことが一番だ。そのためには一般家庭用だけではなく、中食や外食など業務用需要の拡大が課題といえる。だが、外食や中食では「安定供給は魅力だが、ロットが少ない」。さらに「洗わずに食べられる」など安全性を大きなセールスポイントにしているが、「レタスだけのサラダはないから、他の野菜を洗浄するのでレタスだけ無洗浄では意味がない」などの課題がある。
 チェーン展開しているような外食や中食の需要に応えるためには品目の拡大も必要だといえる。しかし、経営的には、レタスなど葉菜類を多段式栽培棚で、効率的にしかも短期間で栽培して生産量を確保する必要があるようだ。技術的な面や経営効率から、草丈の高いものや根菜類への品目拡大は進まないのではないだろうか。
 いまの3倍の150カ所の植物工場設置というが、「採算がとれるまで6〜7年」かかるいわれ、すでに植物工場間での価格競争が起こっているといわれるなかで、葉菜類ばかり生産する工場が増えてどうなるのだろうか。その辺りの具体策は示されていない。

 

◇「食」の新しいビジネスモデルの一つか

 食料自給率の低下や食や農をめぐる諸問題をあげ、それを解決するのが植物工場だという人たちがいるが、葉菜類だけがいくら生産されてもそれらの解決にならないことは、ちょっと冷静に考えれば明らかなことだ。
 野菜工房の大山社長は「生きる土俵が違う」から「いま農業をしている人たちと競争するつもりはない」と明言する。植物工場の特徴を活かした機能性野菜などの付加価値をつけ、それを欲しいという人に売るから共存共栄できると考えている。
 農水省生産局生産流通振興課の清水治弥課長補佐は「植物工場は、車の世界でいえばF1」だという。先端の技術を開発・駆使し、蓄積したノウハウを施設園芸に活かすことができるという意味だ。
 大山社長や伊藤さんは、食品産業や製造業から参入することで、品質管理や生産管理・コスト管理のノウハウが農業に取り入れられ農業経営の近代化にプラスになるとみている。
 確かにプラス面も多くあり、「食」の新しいビジネスモデルとはいえても、植物工場が水田農業をベースに進化してきた日本農業にとってかわり、国民の基本的な食を担うことにはならないだろう。

野菜工房の大山社長は、植物工場の進化には4つのステップがあるという。そしてステップ2までがビジネスの世界で、3以降は当面、研究機関の仕事と考えている。
(図)野菜工房の大山社長は、植物工場の進化には4つのステップがあるという。そしてステップ2までがビジネスの世界で、3以降は当面、研究機関の仕事と考えている。

 

(2010.02.10)